インフラの世界に浸って、

NECがPC9801が出てそれを某金融機関の若手ITスタッフとして全店展開からはじまり、LANや商用インターネットの原点からどっぷりとインフラに浸かって30年。その間1993年~2004年初頭までNYでPC、VAX、UNIXそしてLANやWANをローカルスタッフの親方として従事。そして今、現役としてモバイルやデータセキュリティのプロダクトセールスをする異端児オヤジのインフラ話

IT基盤って(一般的なIT基盤構成要素について)

今まで、1990年代前半から今に至るPCやLANといったものの概要を幾つかに分けて自分が経験してきた中での話をしてきました。
現在のIT基盤の元となるところは、出尽くしたので一旦整理してみようと思います。


1.端末
 Windows PCをベースとした環境が一般的なオフィスとしては代表的な端末環境となり
 ます。そこにActive Directoryにより様々な管理や権限付与が行われ、ファイルサーバを
 利用した情報共有から、アプリケーション認証までがなされている。
 最近では、モバイルということでスマートホンやタブレットがグループウェア(メール
 やカレンダー等)との連携や、ファイルサーバへのアクセスといったこともオフィス内
 外からアクセスをするようになっている。
 スマートホンやタブレットの代表的なOSは、iOSとAndroidという非Windows系と
 Windows MobleなるWindows系に分類される。
 どちらを選ぶかが企業としての分かれ道であると思う。自分だったら、Windows系で
 ないものを洗濯しますね。理由は、Active Directoryで集中管理できるメリットは標準化
 やシンプルなプラットフォームという観点であるが、実際には希望と現実は異なるもの
 です。
 企業のIT基盤設計者が将来的な拡張性を考慮して設計を行っているのであれば、作れる
 かもしれないが、そんなことはなく、機能が増えればパッチワーク的に追加をしている
 のが一般的で、そんな中でモバイルも管理できるからといって手を出すことがリスクだ
 と考えるからです。
 モバイルは、従来のオフィスで仕事をするという基本的な部分が大きく異なります。
 今までのITは、データを持ち出さないことを第一に考えてきました。このGAPをどうや
 って埋められるのか、その答えは自分にはありません。だから、割り切りが必要だと考
 えます。良いところだけを見てあげるという考え方が大事だと思います。
 という感じで、端末環境はこれからが多いな分かれ道だと思います。
2.グループウェアとファイルサーバ
 グループウェアに関しては、アジアを除くと圧倒的にExchangeもしくはOffice365が主
 流となっています。日本やアジアでは、DOMINOを使っているところも結構見受けら
 れますが、私が仕事をしている中の大半のDOMINOユーザはExchangeかOffice365への
 移行を計画していたりとか検討をしているという企業が多いです。
 大きな企業ほど、この二つのうちのどちらかを利用しています。規模が小さくなると、
 Google Appsやサイボウズといったところが増えてきます。
 グループウェアでなにをするのかにより、選択は色々だと思います。メール&カレンダ
 ー標準です。その上でポータルなどが追加要件となります。
 メール&カレンダーもWEBベースで利用は可能ですが恐らく専用アプリを使うのが標
 準です。そしてポータルなどは、どちらかといえばWEB化を行っている。
 これも、10年以上のPCをベースとした歴史があり、モバイルへの対応は企業によりま
 ちまちです。
 そしてファイルサーバですが、これはほぼWindowsファイルサーバを利用されていま
 す。更にプラスしてSharePointサーバがあったり、BOXなどのストレージクラウドを
 利用されたりしています。
 Office365を代表するように、この分野は今後の傾向としてはクラウド化が進んでいく
 だろうと思います。
 クラウド化が進むに連れて、要塞的なコンピュータセンターを含め自社で保有する形か
 ら、オンプレミスは最小限にして、クラウドを標準に切替っていくと思います。
 これは、自分がインフラ分野での長い歴史をみてきた中で当然の答えだと思っていま
 す。(この話は、別の機会にゆっくりと)
3.ネットワーク
 ネットワークは、社内ネットワークとインターネット接続などの外部接続から構成され
 ます。社内も、WiFiを導入されていることろも増え始めているので有線と無線の混在型
 でインターネットに関しては、専用線(とはいえ、企業規模ではADSLなどを使われる
 ケースも出てきている)でFWやプロキシーを導入して外部の不正アクセスをある程度
 防御した形となっていると思います。
 また、インターネットは24時間の監視も重要となることからアウトソースするケー
 スもあります。


恐らく多くは、述べたような3つの構成要素からIT基盤が構築されて皆さんが安心してPCやモバイルの利用が可能となっているものと思います。
そうした中で、では情報自身はどうでしょう?、情報自身をDRM(デジタル著作権管理)のような手法で保護するまでには至っていないと思います。
まだまだ、環境とルールという人の制御により大事な情報を保護しているにすぎないのです。
これから先のIT基盤を考えるとまだまだ変化していくものだと実感しています。
短期・中期でみれば、クラウド化とアウトソース化は更に必要性があがるはずです。内製化こそが、セキュリティなんていうのは20世紀までの話です。